北川香子『カンボジア史再考』
出版情報
著者 | 北川香子 |
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出版社 | 連合出版 |
出版年 | 2006 |
ISBN | 4-89772-210-1 |
価格 | ¥2500(2006年) |
内容
主な著述対象はポスト・アンコール期のカンボジアであるが、カンボジア史全体を捉え直すことを目的としている著作。問題点の提示、カンボジア史の地理的範囲設定から書き起こし、カンボジア史の主なトピックについて過去の史学史の状況などを解説した前半部分と、専門であるポスト・アンコール史の概要説明を行う後半部分に分かれた構成となっている。
セデスに代表される植民地史学が未だ残るカンボジア史で、状況整理と問題点の抽出を通して、その軛から脱却しようとする試み。
コメント
高校時代の授業で、カンボジアがいきなり現代史に再出現した時の違和感があったのですが、それを歴史学の問題として提示してくれた本です。
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2008/03/20 新規
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笹川秀夫『アンコールの近代』
出版情報
副題 | 植民地カンボジアにおける文化と政治 |
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著者 | 笹川秀夫 |
出版社 | 中央公論新社 |
出版年 | 2006 |
ISBN | 4-12-003746-0 |
価格 | ¥7000(2006年) |
内容
植民地期以後のカンボジアの文化芸能、政治、歴史教育、ナショナリズム等の観点から網羅的にアンコール遺跡の受容史、ひいてはアンコール遺跡の政治性を叙述した著作。著者の博士論文に加筆・修正を行ったもの。
植民地時代のフランス東洋学の影響はもちろん、周囲の国家(特に、アンコール遺跡を領有していた過去を持つタイ)との関わりも重視している。
コメント
2006年はカンボジア、タイの近現代史についての著作が豊作でした。本書はその1冊。
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2008/03/02 新規
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坪井善明『近代ヴェトナム政治社会史』
出版情報
副題 | 阮朝嗣徳帝統治下のヴェトナム 1847‐1883 |
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著者 | 坪井善明 |
出版社 | 東京大学出版会 |
出版年 | 1991 |
ISBN | 4-13-036057-4 |
価格 | ¥6600(1991年) |
内容
ヴェトナムの植民地化を、本来支持層であったはずの文紳階層と阮朝嗣徳帝との決裂を背景として描いている。
国内の社会・経済情勢と国際関係を絡めたオーソドックスな構成である。刊行当時ほとんど用いられなかった史料を使用している点と、この時期に関してヴェトナムそのものを基点とした(特に書籍の形での)先行業績が少なかったという点で非常に有用である。
コメント
すらすら読めます。ヴェトナムの植民地化について、いまいち経緯がよく解らない人はこの本から始めると良いかもしれません。私ももやもやした部分がこの本で随分すっきりしました。中国南部の海賊や、太平天国系の武装集団=黒旗軍・黄旗軍・白旗軍について知りたい人もこの本は一読の価値があるでしょう。
ヴェトナムの村落居住者(農民ら)に関する記述があまり無いので、そのあたりが個人的な不満です。
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2008/01/05 更新
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2007/04/29 更新
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