ブリュノ・ダジャンス『アンコール・ワット』
出版情報

副題 | 密林に消えた文明を求めて |
---|---|
シリーズ | 「知の再発見」双書 48 |
著者 | ブリュノ・ダジャンス |
訳者 | 中島節子 |
監修 | 石澤良昭 |
出版社 | 創元社 |
出版年 | 1995 |
ISBN | 978-4-422-21098-8 |
価格 | ¥1600(2008年) |
内容
図版と写真の豊富なアンコール・ワットに関する概説書。西洋のアンコール「発見」史を中心に、アンコールをめぐる文化現象、遺跡保存技術の発展を解説している。
なお、監修者による1990年代の状況を簡潔に述べた序文が付されている。それによると、紙幅の関係による原書テキストの割愛と、読者の理解を助けるための加筆が行われている、とのこと。
コメント
北川香子『カンボジア史再考』や笹川秀夫『アンコールの近代』を読む前と後で、全く理解の方向性やレベルが変わってしまうタイプの本です。どちらが良いのか未だに判断はできかねていますが。
リーダビリティは大変に良好。
更新履歴
2008/05/31 新規
新規作成。
北川香子『カンボジア史再考』
出版情報

著者 | 北川香子 |
---|---|
出版社 | 連合出版 |
出版年 | 2006 |
ISBN | 4-89772-210-1 |
価格 | ¥2500(2006年) |
内容
主な著述対象はポスト・アンコール期のカンボジアであるが、カンボジア史全体を捉え直すことを目的としている著作。問題点の提示、カンボジア史の地理的範囲設定から書き起こし、カンボジア史の主なトピックについて過去の史学史の状況などを解説した前半部分と、専門であるポスト・アンコール史の概要説明を行う後半部分に分かれた構成となっている。
セデスに代表される植民地史学が未だ残るカンボジア史で、状況整理と問題点の抽出を通して、その軛から脱却しようとする試み。
コメント
高校時代の授業で、カンボジアがいきなり現代史に再出現した時の違和感があったのですが、それを歴史学の問題として提示してくれた本です。
更新履歴
2008/03/20 新規
新規登録しました。
笹川秀夫『アンコールの近代』
出版情報

副題 | 植民地カンボジアにおける文化と政治 |
---|---|
著者 | 笹川秀夫 |
出版社 | 中央公論新社 |
出版年 | 2006 |
ISBN | 4-12-003746-0 |
価格 | ¥7000(2006年) |
内容
植民地期以後のカンボジアの文化芸能、政治、歴史教育、ナショナリズム等の観点から網羅的にアンコール遺跡の受容史、ひいてはアンコール遺跡の政治性を叙述した著作。著者の博士論文に加筆・修正を行ったもの。
植民地時代のフランス東洋学の影響はもちろん、周囲の国家(特に、アンコール遺跡を領有していた過去を持つタイ)との関わりも重視している。
コメント
2006年はカンボジア、タイの近現代史についての著作が豊作でした。本書はその1冊。
更新履歴
2008/03/02 新規
新規作成しました。