樫永真佐夫『東南アジア年代記の世界』
出版情報
副題 | 黒タイの『クアム・トー・ムオン』 |
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シリーズ | ブックレット《アジアを学ぼう》 2 |
著者 | 樫永真佐夫 |
出版社 | 風響社 |
出版年 | 2007 |
ISBN | 978-4-89489-728-1 |
価格 | ¥800(2007年) |
内容
ヴェトナムの山地に居住する少数民族黒タイが伝承してきた年代記『クアム・トー・ムオン』。
記述された内容を精査し、その信憑性だけによって資料価値を判断するのではなく、内容分析から導き出される記述の意図、読誦される場の性質、現在に至るまでの経緯から、資料の特質を分析した著作である。
コメント
久々に読んだ直後のアップとなります。伝承を如何に読み解くか、という視点が民族学的で勉強になります。
ブックレット《アジアを学ぼう》シリーズは、松下国際財団の支援を受けた若手研究者を中心にして、彼らの研究を紹介するシリーズで、本作の含まれる第一期は7冊が刊行されました。本作はその1冊。
更新履歴
2008/02/06 新規
新規作成。
山本達郎(編)『ベトナム中国関係史』
出版情報
副題 | 曲氏の抬頭から清仏戦争まで |
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編集 | 山本達郎 |
出版社 | 山川出版社 |
出版年 | 1975 |
ISBN | - |
価格 | ¥9000(1975年) |
内容
タイトルや副題“曲氏の抬頭から清仏戦争まで”が示すとおり独立期から近代までの越中関係を概観している。
4半世紀前の論文集だが、執筆者それぞれに蓄積された業績が総括されており、非常に充実した内容となっている。
コメント
これはエキサイティングな外交史の論文集で、越中関係に関する名著とされています。巻末に附された文献目録や付録の地図なども大変便利。もっとも、地図が無いとさっぱり意味不明な箇所も多いです。
この書物以後、研究が大幅に進展した分野もあったりするので、近年の論文とともに目を通すことがお薦め。
更新履歴
2008/01/05 更新
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2007/07/28 更新
副題欄が無かったため、追加しました。
2007/04/21 更新
リニューアルに伴い、データをコンバートしました。
谷口房男『華南民族史研究』
出版情報
著者 | 谷口房男 |
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出版社 | 緑蔭書房 |
出版年 | 1996 |
価格 | ¥2800(1996年) |
内容
華南地域の少数民族史、特に広西チュアン族の土司制度についての論考をまとめた研究書。ヴェトナム、中国双方と深い関わりを持っていた地域の研究であり、参考になる。
コメント
宋代の高平の儂氏や元代の思明府の黄氏などの動向などでも判るように、中越国境付近の少数民族首長達は、ヴェトナムと中国との間で天秤をかけて行動していて面白いです。
ちなみに私のヘボい卒論を読ませてしまった恩師の著作です(礼)。
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2008/01/05 更新
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2007/04/30 更新
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河原正博『漢民族華南発展史研究』
出版情報
著者 | 河原正博 |
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出版社 | 吉川弘文館 |
出版年 | 1984 |
ISBN | 4-642-08129-1 |
価格 | ¥7800(1984年) |
内容
長江以南、特に嶺南地域の少数民族史をテーマとした論文集。
嶺南地域を巡ったヴェトナム(丁朝~李朝)と中国(五代十国~宋)、そして少数民族との関係史についても専論が載せられている。
コメント
南北朝から唐の時代に勢力を伸ばした嶺南の酋領達や儂智高をはじめとする儂氏の動向がなかなか面白いです。手堅い文献の比較など、考証を重ねてゆくタイプの論考です。
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2008/01/05 更新
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2007/04/29 更新
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