山本達郎『安南史研究 Ⅰ』

出版情報

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副題元明兩朝の安南征略
著者山本達郎
出版社山川出版社
出版年1950

内容

序編「陳朝の王名に關する研究」、第一編「元の安南征略」、第二編「明の安南征略」、要約より成る。

ヴェトナム史上著名な戦いである、対大元戦と外交を含めたその前後の経緯について、また明の永楽帝によって引き起こされた占領と黎利による再独立について詳細な考証を行った大作。日本におけるヴェトナム史研究の名著とされる。

なお、陳朝諸帝が対中外交で偽名を使用した問題について述べた序編は、『元史』『明史』のヴェトナム関係記事を読む上で必須の知識である。

コメント

Ⅰと銘打っていますが、Ⅱは無いようです。当初の構想ではどのような編成にするつもりだったのか興味深いところ。

昔、卒論執筆のため、紹介状を手に2時間半かけてM治大学(郊外の方)にいったものの「図書館改築(?)で本が移動していて所在不明。付録の地図だけある」と言われて半泣きになり、卒業直後に某古書店で発見、人生初のボーナスをほぼ全額費やした思い出の一冊です。卒論のテーマを替えさせ、社会人になってもヴェトナム史をやり続けようと思わせた、内容とは別の次元で私の人生を変えた本のひとつ。

更新履歴

2008/01/05 更新

アフィリエイト対応。

2007/04/21 更新

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